卒酒ブログ

17年間お酒に溺れた男の物語

陽だまりのグランド

昨年の紅白歌合戦に我がヒーローである

桑田さんがNHK連続テレビ小説ひよっこ」の

主題歌若い広場で出演すると言うので、テレビにかじりついて見ていた。

 

桑田さんが若い広場を歌い終え、スタジオの

ゲスト審査員であった女優の宮本信子さんが、

[この時代には(昭和30年代)人情がありました]

と感慨深そうに言っていて、とても印象的だった。

 

昭和30年代の高度成長期と平成の現代を比べれば、今の時代の方が豊かで便利になっているのは確かだが、人と人との繋がりが気薄になったのも事実である。

 

SNSやインターネットの全盛期である現代は、

わざわざ人に会わずに済む事もあり、何だか

寂しい気もする。

 

昨日、小室哲哉さんが週刊誌に報じられた件で

の記者会見の様子をずっと見ていたが、正直

行き過ぎた週刊誌のやり方と優等生ぶって

他人を批評しているワイドショーの

コメンテーターに腹が立って仕方がなかった。

 

今回の件は今までの芸能人の不倫ネタとは

違う意味合いがあるように私は思う。

 

小室哲哉さんしか分からない辛さや、やるせなさがあるのに、何故カメラの前で謝罪し、

引退までしなければならないのか?

 

我々に小室さんは迷惑かけましたか?

 

謝るのはKEIKOさんと、この件で迷惑をかけた

仕事関係の方々だけでいいじゃないの?

 

一部のコメンテーターはKEIKOさんの近況を語った小室さんを批判していた。

 

あるお笑い芸人にいたっては保身だと言ってのけた。

 

全てを話さなきゃ批判するし、話さなくても

批判するし、一体何なのか?

 

1回、2回の失敗で立ち上がれなくなる程

叩く今の世の中は本当に生きづらい。

 

私自身もその昔、地元のとあるスナックに行った際にカウンターに座って早々に、その店の

ママや居合わせた客に、「今時、珍しい酔っ払いだね。親もそうだから仕方ないか」などと

永遠、嫌味を言われた。

 

その日は幸いにも、さほど酔っておらず今でも

その時の光景と一字一句を鮮明に覚えている。

 

私はその人らに酔って迷惑かけた事はなく、

おそらく、当時毎夜飲んで酔っている姿を見て

の発言だったのだろうと思う。

 

確かに私の酒癖で迷惑をかけて離れていった

人達はいる。

 

その方々には、私が完全に卒酒してまともに

人生が歩めるようになったら、心から謝りたいと思っている。

 

平成の現代は職場でもプライベートでも、

足並み揃えて行けない者には冷たい。

 

でも、無理に世間や周りに合わせる必要は無いと思う。

 

自分は自分。人は人。

 

私みたいな落ちこぼれた、中卒のアル中にも

見捨てず付いてきてくれる人はいる。

 

そう言う一握りの人を大切にして生きて行けばいい。

 

何度でも人はやり直す事は出来ると思う。

 

この前、お酒を飲まなくなったので久々に

DVD鑑賞した。

 

その時に観たのがキアヌ・リーブス主演の

陽だまりのグランドだった。

 

キアヌ・リーブス演じる主人公は酒とギャンブルに溺れる典型的なダメ男だったが、シカゴの

スラム街に住む子供達が所属する少年野球の

コーチになって子供達との触れ合いの中で

更生して行くという実話が元になった映画だった。

 

私も自分の人生とリンクして最後まで見入ってしまった。

 

世知辛い世の中だけど、自分が変わろうと思って行動すれば必ず光がさしてくると思って、

今は1日1日を過ごしている。

 

義理や人情なんて言葉はもう昔の言葉になってしまったのかもしれない。